哲学に戻る

プラグマティズム

アメリカの現代哲学。

道具主義

プラグマティズムはパースによって始められたアメリカの現代哲学で、理性や知識を「道具」として利用し、「実際の行動」から人間の可能性を実現しようとする。

何かの意味について考える時は、「それが何の役に立つのか」から考えよう、とする哲学。

一種の功利主義哲学であると言える。

プラグマティズムの格言

パースは「プラグマティズムの格言」と呼ばれる「新しい行動の習慣」を確立する格言を作った。

プラグマティズムの格言では、概念を明らかにするために行動の結果を考える。ある対象の概念の意味内容は実際の結果と考えられるものに帰着する。

たとえば、「これは硬い」という命題を、「もしもだれかがこれを傷つけようとしてもできないだろう」という条件文に直すことで、意味内容を明らかにできる。

(「理解しやすい倫理(文英堂)」を参考に執筆・引用しました。)

心理主義的プラグマティズム

ジェームズは、パースを引き継いでプラグマティズムの運動を提唱した。

ジェームズは心理学での業績が大きく、機能心理学の先駆者である。真理は現実で有用である場合にのみ正しいとされた。

ジェームズによってプラグマティズムはとても有名になり、多くの人々の間に広まった。

デューイの哲学

プラグマティズムをさらに発展させたのはデューイである。

まず、道具主義。デューイは、人間は「困難や直面に直面した時はじめて人は考える」とする。知識・概念・理論は、ことがらを処理するための「手段」であり、「仮説」である。しかしこれは使用を通じて常に変化しており、そのため「道具」なのである。

次に、習慣と知性。道徳の問題を考えるために必要なのは「行為の分析」であり、人間性の根幹をなすのは「習慣」である。「習慣→衝動→知性→新しい習慣」の「創造的知性」と呼ばれるサイクルから「人間性」が生まれ、「善」が生まれる。

そして、価値多元論。善とは人生に役立つものであり、行為によって表される価値である。何が善であるかは人によって異なり、同じ人間であっても変化する。人生の究極目的は「幸福」だが、これも特定の価値にはもとづかない。デューイは「成功こそがただひとつの道徳の目的である」とする。

最後に、教育と民主主義。民主主義の原理とは、社会の全員が成長するために、各人が互いに自由に交流し、意見を交換し、互いに協力して科学的に問題を解決することである。教育は人間の改造を意図する社会機能であり、その目的は民主主義社会の実現にある。学校とは、生徒が暗記と試験によって受動的に学習する場ではなくて、生徒が自発的な活動をいとなむ小社会である。デューイは、生徒の生活や興味から出てくる問題を、教師の指導によって、整理し系統づけ、それを解決する方法を探求させて、その過程で知識と道徳を体得させる「問題解決学習」を提唱した。

(「理解しやすい倫理(文英堂)」を参考に執筆・引用しました。)