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シュバルツの小説

Assy著

2008.09.21執筆

=メインの章=

=1=

シュバルツは昨日から不機嫌だ。

何かあったらしいが、誰も気にしていない。

どうしたのだろう。

恋人のシェーラはというと、いつも忙しくて、何も周りのことを考えられていない。

静かなゆっくりとした空間が大好きなシュバルツとは対極だが、ベストカップルだ。

=2=

シュバルツは最近誰とも話していないようだ。

一人で何かを頑張っている。

なんだろうか。彼はいつもそういう人間だ。

話すときには何でも何でも話すのに、話さないことは一切話さない。

責任感が強すぎる。彼はもっとのんびりした方が良い。

=3=

それはそれと、ペルシアは次第に悪くなってきている。

分裂の可能性が現れてきたのだ。

彼らは今までずっと団結してきたが、そろそろ個別化を感じてきているようだ。

どんなことになるのかは、誰も分かっていない。ただ、議論がその方向に進んできている。

危険だ。

これでは絶対に、ペルシアの領土が完全に分かれてしまいそうだ。

=4=

彼らの議論は、まさに、次第に不信感を増している。

それぞれが自分の好む人間を味方にしている。敵が増えた。このままでは党が分裂してしまう。

どうやら、全員がそこまでの幸せを望まなくなっている。

むしろ、幸せがどうでも良くなってきた。次第に誰もが正義を主張してきた。

そして、真実や正しささえ彼らはもう追究しなくなった。

彼らは最も危険なことをしようとしている。分裂するための内戦が起きそうだ。

今まで、この星には、ずっとずっと長い間戦争というものが無かった。彼らは、もう話し合いを好んでいない。

このままでは戦争になる。

=5=

あれから何ヶ月か立った。確かにペルシアはもう分裂寸前だが、そこまで悪い経緯を辿っていないようだ。

とにかく、それぞれが、グループになってルールを作り出した。

彼らは、全員が、もう他の人と一緒を目指していない。孤立と自由を目指し、仲間同士で自由に気ままに、しかしながら真剣に挑戦しようとしている。ペルシアは、これを認める議論をしている。

もうペルシアは成り立たないだろう。彼らは孤立を目指した。分裂していく。

だが、全員が、帰る場所を考えていない。いつかペルシアに帰りたくなったとしても、そこにペルシアはないのだ。

その議論が無い。皆このままでは、いつか破綻するだろう。それでもしたいようだ。

=6=

彼らはもうペルシアの無い世界を生きたいようだ。

彼らは、ペルシアに戻りたくなったとき、一体どうするのだろうか。

もう一度団結してペルシアを作り出せるだろうか。無茶だ。彼らは間違ったことをしているのではないか。

それでも、これは皆の望みだ。望みは叶えられるべきだろうが、しかし・・・

帰る場所が無い寂しさは一番私が良く分かっている。私は、ペルシアが無かった頃から、この星を知っている。ペルシアが出来るまで、幾多の苦難が合った。奇跡とも呼べるこの国は、全員での議論と調和を目指し、世界を統一できた偉大な国だった。

もうそれは無くなる。

この後はどうなるのだろう。シュバルツの将来が心配だ。

=7=

あれから10年が経ったが、この地球は素晴らしいことになった。

まさに、分裂した上で、ペルシアこそなくなったものの、ペルシアと呼ばれる地域が残った。

あの地域は、全員を受け入れる。仲間を探したければ、絶好の場所になった。

=8=

シュバルツはというと、やはり考えすぎている。いつも恐れてばかりで、不機嫌だ。

どこの国も好んでいない。彼は保守派だった。

しかたなく、タジカと呼ばれる国に住んでいる。ここは、一番静かで、ゆっくりとした国だ。

=おしまい=

タジカで過ごすのは楽だが、シュバルツは議論が無いタジカが嫌いなようだ。

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