ホームページに戻る | サブページ版小説・詩集に戻る

トロンの小説

Assy著

2016.09.19-2016.09.20執筆

=第一章=

トロンは、宇宙船の操縦士だった。

トロンには、ある一つの夢があった。

それは、宇宙を旅する中で、伝説の宝である、水晶玉「グレート・サファイア」を見つけること。

伝説の宝は他にも3つあって、それぞれ、「グレート・エメラルド」、「グレート・ルビー」、「グレート・パール」と名付けられていた。

この4つの宝を集めれば、地球を変えるようなとんでもないことが起きる。

トロンは、それを信じていた。そして、トロンは、今日も宇宙船を操縦していた。

◇◇

ここは、自由の星、ミネルバ・スター。

この星に、一人の少女が居た。名前をドロシーと言う。

ドロシーは、16歳の少女で、このミネルバ・スターで暮らしている。

ドロシーの夢は、いつか、天使のような翼を生やして、宇宙を旅すること。

そんなドロシーが、ある夢を見た。

ドロシーは、いつの間にか、天国のような場所に居た。

そして、そこで、天使メタトロンと恋をする。

2人は、天国の楽園で楽しいおしゃべりや、食事をした。

そして、いよいよキスだ、と思ったところで、夢は覚めてしまった。

ドロシーは、「なあんだ。夢か。チェッ」と思って、その日の朝、学校へと出かけた。

だが、ドロシーは、学校からの帰り道、ある指輪が落ちているのを見つけた。

綺麗なサファイアの宝石のついた指輪だった。

落ちていたのだから、自分のものにしてしまって良いのだと思ったドロシーは、「なんて私はラッキーなのだ」と思って、その指輪を持って帰ってしまった。

そして、家に帰って、指輪をはめてみた。

そうすると、なんと、夢の世界へともう一度行くことが出来た。

今度は、夢の世界では、自分も天使になっていた。

メタトロンは、「あなたの新しい名前は、ミカエルだよ」と言ってくれた。

そして、キスをする前に、「今度は、学校を越えて、裏山へと行ってごらん。現実の世界で、私と会えるから。」と言った。

そして、キスをした、その瞬間、また現実の世界へと戻ってしまった。

そして、今度は、指輪がどこにも無かった。

指輪の無いことにがっかりしたドロシーだったが、メタトロンの言ったことを覚えていた。「裏山に行けば、メタトロンと会えるのだ。」と思ったドロシーは、裏山へ行くことにした。

◇◇

トロンは、限界ギリギリまで、頑張っていた。

宇宙船を操縦する最高操縦士であるトロンは、今回ばかりは死ぬと思った。

トロンは、「これはやばい。もう、動力源のガソリン水素が、限界まで無くなっている。」と言った。ガソリンを補給するためには、あと100キロ宇宙メートルは飛ばないといけない。そこまで、持つ見込みが全く無かった。

トロンは、「どうしたものか。ガソリンが切れる前に、どこか別の惑星に飛べないか。」と言って、中央制御コンピュータとのやり取りに追われていた。

コンピュータ端末であるロボットは、「これでは、近くにある、先住民族の住んでいる惑星へ飛ぶしかありません。」と言った。

トロンは、「そこへ行こう。着陸は大丈夫か?」と言った。

ロボットは、「大丈夫な可能性は50%です。この星は、ミネルバ・スターと言う名前です。」と言った。

トロンは、「仕方ない。その星で何とかするしかない。」と言った。

そして、ミネルバ・スターを目指して、一気に宇宙船は落ちて行った。

トロンは、「なんとか上手く行ってくれ!頼む。」と言って、死を覚悟しながら、ロボットに操縦を任せた。

◇◇

ドロシーは、学校を越えて裏山へと向かった。

裏山で、一つのバッグを見つけた。「落とし物だろうか?」と思って、そのバッグを見ると、中に、一つの地図があった。

地図には、「この先に伝説の宝石あり」と書かれていた。

そして、その地図を良く見ている瞬間、空の上の方から、轟音が聞こえてきた。

ドロシーは、「何だろう?戦争?ミサイル?逃げなくちゃ」と思ったが、逃げる方向がどちらか分からないままに、空から結構な大きさの宇宙船が降ってきた。

ドロシーが、気が付くと、そこには、ドロシーより年齢が少し上ぐらいの男の人が立っていた。

ドロシーが、「誰ですか?」と聞くと、トロンは、「いや、そんな大したものではありません。私の名前はトロンと言って、宇宙船の操縦士なのです。ただ、途中でガソリンが無くなってしまって、この惑星へとやってきました。私の故郷は地球と言います。」と言った。

ドロシーが、「トロン?なんてこと。メタトロンね!」と言うと、トロンは、「いや、違うのです。メタ、という名前ではないのです。それから、あなたの名前は?」と言った。

ドロシーは、「私の名前は、ドロシー。あなたと、夢で会ったのを、覚えています。」と言った。

ドロシーは、「あれ?そういえば、あの指輪はどこ?サファイアの指輪が無くなってしまった。」と言った。

トロンは、「それより、あなたの持っている、地図は何ですか?」と言った。

ドロシーは、「あ!見つけたわ!この指輪よ!」と言って、バッグの中から指輪を見つけた。

それを見て、トロンもびっくりした。「うわあ!グレート・サファイアだ!」と言った。

トロンは、ドロシーから見ると、夢に見たメタトロンだった。そして、ドロシーが見つけた指輪は、トロンから見ると、グレート・サファイアだったのだ。

トロンは、「その地図も見せてください。」と言った。トロンは、「ああ!これは、宇宙マップだ。このアイテムが存在する、宇宙の広大な星たちを示している。おそらく、グレート・ルビーや、グレート・エメラルドの場所を示しているのだ!」と言った。

トロンは、「この星に、ガソリン水素はありますか?」と言った。ドロシーは、「あると思います。良く、宇宙船の実験を学校でやっていますから。」と言った。

ドロシーは、「この指輪、もう一つありました。もう一つの方にも、グレート・サファイアと言う宝石がついています。一緒につけてみますか?」と言った。

トロンは、「この指輪で、夢の世界に行けるのですね。」と言った。

そして、2人は、一緒に指輪をつけて、夢の世界に行った。

◇◇

トロンとドロシーは、夢の中で、ある女神と出会った。

トロンは、「あなたは誰?」と言った。

女神は、「わたしの名前はラファエル。あなたがたは、これから、運命の旅に出かけるでしょう。」と言った。

トロンは、「もしかして、宇宙へと宝石を見つける旅へ?」と言った。

ドロシーは、「それ、私もついて行って良いかしら?」と言った。

ラファエルは、「長い旅になるでしょう。でも、あなたがたの力で、地球は平和になります。」と言った。

ラファエルは、「その前に、あなたがたに見えない翼を与えます。」と言った。

それから、夢は終わった。

夢が終わって、2人はすぐに気が付いた。なんと、二人の背中に、天使の翼が生えていた。

◇◇

トロンは、ガソリン水素を調達して、すぐに裏山のロケットに補充した。

そして、ドロシーは、「旅に出るのでしょう?」と言った。

トロンは、「もしかして、一緒に来たいの?」と言った。

ドロシーは、「そうに決まっているでしょ!」と言った。

そして、2人の長い旅が始まった。宝石を見つける旅だった。

=第二章=

トロンとドロシーの2人は、ミネルバ・スターのすぐ近くの、ビッグ・モンスターと言う星に来た。

トロンは、「この星に、グレート・エメラルドがあるはずだ。」と言った。

ビッグ・モンスターは、大きな星で、地球の数千倍の大きさを持っている。

また、高度に発展した文明があり、多くの地域は大都会で、科学技術力が高い。

だが、環境問題のようなものは無い。高度な科学技術力で、植物の品種改良と遺伝子の組み換えを行い、植物を増やしやすく、育てやすいように改良した。そのため、何度か地球における温暖化のような危機を乗り越えてきた。

そして、自由でも平等でもなく、もっと高度な経済をしている。特に、野菜が勝手に生えてくるような野菜の品種改良を行って、全員の必要な量の何百倍ほどの食物を作っている。国が作っている、というよりは、誰でも簡単に沢山の野菜を育て、増やすことが出来る。

ここに来るまでの過程として、ドロシーはトロンの素晴らしい宇宙船操縦術を見てきた。

トロンが言うには、この星のどこかにグレート・エメラルドがある。

宇宙マップを良く見ると、小さな文字で何かが書かれていた。

小さな文字だが、良く見ると、「浮島」と書かれている。

トロンは、「浮島って何だろう?この星の人々に聞いてみよう。」と言った。

町行く人に、ドロシーは「すみません。この星に浮島ってありますか?」と言った。

トロンは、「それから、そこにエメラルドのような宝石はありませんか?」と言った。

町の人は、口をそろえて、「それは、天空の城のことだな。」と言う。

町の人は、「あそこへ行くのは大変だよ。」と言う。

町の人は、「地図が売店で売っているから、買うと良い。天空の城は、ガブリエルが治めている、空中に浮かぶ城のことで、古代から宙を飛んでいるのだよ。」と言った。

また、町の人が言うには、こちらから押しかけるのではなく、ガブリエルにきちんと話せば、出迎えてくれる、ということらしい。

町の人は、「ガブリエルは、良いやつでね。手紙を出すと、ガブリエルの方から迎えが来るんだ。天空の城の周りには、樹海や砂漠があって、簡単に攻略は出来ないよ。」と言った。

ドロシーは、「不思議ね。手紙を出せば迎えが来るなんて。」と言った。

2人は、ガブリエルに手紙を出した。数日後に、ガブリエルから天使の迎えがやってきた。

ただ、この天使の迎えは、普通の迎えと全く違っていた。

天使とは言うが、天使には姿かたちが無い。馬車の車のようなものに、馬は金属製の馬の形をしたものがついていて、天使は頭の中に直接「乗れ」と言う言葉を話す。

2人が馬車に乗ると、馬車はゆっくりと加速して、空を移動する。いつの間にか、馬車は馬車の形ではなくなり、2人はペガサスに乗って空を飛んでいた。

そして、視界を遮っていた雲が開けたと思うと、トロンは「すごい!とても美しい。」と言った。そこには、巨大な天空の城の景色とともに、光が雲間から差し込んでいた。

ホームページに戻る